自分に無い視点からの批判を見るのは面白い

僕がディズニーアニメの “Sofia the First” (ちいさなプリンセス ソフィア) を好んで観るという話は 以前書きました。挿入歌がどれも素晴らしいので、よく YouTube のプレイリストを再生して楽しんでいます。

ところが YouTube のコメント欄を見ると、この作品が意外にも賛否両論が大きいことに気付かされます。日本人にはピンとこない視点からの批判を見ると、新鮮な驚きがあります。

例えばこの “Live It to Learn It” (体験して学ぼう) という曲に対しても、興味深い批判がされていました。

歌詞の内容は「世の中には本だけじゃ分からないことが多い。実際に体験して学ぼう」というものですが、歌っているペキュリアン先生が、敬虔なクリスチャンから非難を受けています。その理由は以下。

  • 見た目が悪魔的すぎる (羊の角と脚)
  • 無知な子供にリンゴを食べさせている (アダムとイヴが蛇に騙されて食べた「禁断の果実」を想起)
  • こんなものを子供向けに放送するディズニーは邪悪

これに対してほかのユーザーからは、

  • 表面だけを見る姿勢では、重要なメッセージを見落とす
  • これはフォーン(半人半羊)という種族で、悪魔とは無関係
  • 自分は熱心なクリスチャンだが、この番組は楽しんで見ている

といったレスがついています。

しかし悪魔的と批判しているユーザーは「このキャラクターを見て異常だと感じない奴はクリスチャンじゃない」と返答しています。もはや取り付く島がありません。


僕の視点では、ペキュリアン先生は普遍的なメッセージを優しく教えている良い先生に見えます。たしかに全キャラクターの中で最も悪人相なのは認めますが。

製作者がどこまで意図して「悪魔的な」ビジュアルの先生を登場させたのか分かりません。ディズニーはメタファーやテーマを周到に練り込むので、きっと「見た目は気にするな」といったメッセージも隠されていると思われます。しかし隠しメッセージのせいで炎上して、本当に伝えたかったメッセージが伝わらないのは考えものです。


ペキュリアン先生のビジュアルが問題ならば、どうすれば良かったのでしょうか?

おそらくロン毛のオールバックで、3年B組を担当してそうな感じが正解なのでしょう。このバカチンが!